「ビザ」と「パスポート」の違いについて

海外へ渡航する場合、パスポートのほか、長期滞在を希望する際は目的に沿ったビザを取得する必要があります。

パスポートは、各国の政府および外務省が発行し、渡航者の国籍などが一目で分かる身分証明書となります。

一方のビザは、渡航先の政府が外国籍の市民に対し入国を認めるために発行する入国許可証の役割を果たします。パスポートとビザは性質が異なり発行先も異なります。このページでは海外旅行で必須となるパスポートと、入国や滞在に必要となるビザについて詳しく解説したいと思います。

 

 

1.パスポートとは

パスポートは自国の市民が外国へ渡航する際に必須となり、渡航者の身分を示す重要な証明書です。国籍や身分の証明だけでなく、渡航者が海外で滞在する際に外国官憲への便宜供与と保護を依頼する公文書が記載されています。

パスポートは海外へ渡航する際の出国時や帰国時に携帯と提示が義務付けられ、万が一パスポートを忘れた場合や紛失した際は、入国が認められないだけでなく航空機へ搭乗することができません。パスポートを所持していない方は原則として他国へ赴くことはできませんので、渡航の際には必ず携帯が必要となります。

 

※パスポートの提示が求められるケース※

1. 空港での出入国審査
2.
ビザを申請する際
3.
国際線へ搭乗する際
4.
入国審査官や警察官などから身分証明書の提示を求められた場合
5.
ホテルのチェックイン時
6.
トラベラーズ・チェックを使用する際

 

 

2.ビザとは

ビザは渡航先の政府が外国籍の市民に対し、入国を認めるために発行する入国許可証です。

書類や面接などを通じて事前審査を行い、承認された方のみビザが発行されます。
事前審査でアメリカへの入国が不適切と判断された方は、ビザの発行が認められず入国することができません。また、ごくまれにビサを取得済みの方も到着した空港での入国審査において、入国が認められないケースも報告されています。


なお、ビザ申請から審査が受理されビザが発行されるまでの期間は、1か月以上かかる場合もあります。米国市民との結婚などでアメリカへ移住し永住権を取得する際は、1年ほどの期間が必要となる場合があります。アメリカでの長期滞在を希望する方は、早めのビザ申請を推奨します。
ビザは渡航先・目的・期間などにより様々な種類と取得条件があります。ビザ取得に関する詳細は大使館または移民局へお問い合わせください。

 

2-1.ビザが届くまでの期間

ビザには多くの種類があり、申請から取得までの期間はビザにより異なります。最も一般的なB2ビザを申請した場合、大使館や移民局での面接が終了してから2週間以内にビザが付帯されたパスポートが届きます。ビザ申請に必要な書類の準備に1週間、大使館や移民局での面接までに2週間、審査からビザの発行までに2週間となり、ビザ申請から取得までの期間は1か月以上かかることが予想されます。

ただし、提出した書類に不備があり追加手続きが発生した場合は、それ以上の期間が必要となります。ビザの取得を希望する方は渡米目的を明確にし、大使館や移民局に相談のうえ早めに手続きを行いましょう。

なお、ビザは渡航先での滞在を認める許可証となりますが、入国に関する判断は到着した空港における入国審査官に委ねられます。ビザの取得により、必ずしもアメリカでの滞在が保証されるものではありませんので注意が必要です。